時系列順に書きます。
超長文になってしまいましたので流し読みな感覚でどうぞ。
(重要な部分と結論について太字にしておきました。)
2019年夏ごろ、Khan氏の会社から「ゴールドシーンサファイアは知ってる?あなたは好きなはず」という旨のメッセージをいただく。※当時ゴールデンシーンサファイア(下記に写真あり)を扱っていたのと社名(英名併記)が法人なのでそこそこ大きいジュエリー会社であると思ったのではないかと推測しています。
その当時商標登録問題が浮上した後だったかと思います。私は独占契約の存在について疑うとともに、独占契約が存在するならばそのメッセージを送ってきた相手が正規ルートでは無い可能性も考え調査しました。
結果としては発見者本人の顔写真や会社の情報について英語では容易にアクセス出来た為、正規ルートであることは確認できました。
ただし石の特殊効果の性質上現物を見ずに購入する気はなく、ちょうど行く予定のあるTucsonへの出展ブースに行くことを決めました。
見に行くと思った以上に私の使用したい小粒ルースが沢山の中から魅力的なルースを選べる状態であると分かり、仕入れることを決定しました。
決定した時点でいくつかの事実確認をするために用意していた質問を会話に盛り込んで尋ねていきました。
この時点ではそれらを日本に帰って指摘したりするというより、何か問題があった時用の保険として裏取りをしました。
理由としてはそこに揉め事を起こしてKhan氏のビジネスチャンスを狭める気はなかったからです。
アメリカから帰国後、ゴールドシーンサファイアのリングを作り始めました。
やはり魅力があるようで次々とお問い合わせがありました。
その際実はSNS投稿にも気を使っており「鉱山主から直接仕入れてきました。」という内容を盛り込むようにしていました。
これはお客様に向けてでももちろんありますが、ゴールドシーンサファイアのいう単語でエゴサをかけているであろう優美堂様向けの発信でもありました。(エゴサは企業の戦略の一つですし、しているかどうかはSNSを見ればわかります。)
石の写真を見れば同じところで仕入れたであろうことは分かるので、遠回しにそれをお伝えしていたという事です。
その遠回しのメッセージを受け取って特に何も起きなければ実質公式的に独占は崩れている事、または容認している事がなんとなく世間に伝わっていくだろうという考えでした。
もしくは、一般の方から見れば弊社が優美堂様から仕入れているけど、鉱山主から仕入れているという宣伝文句を使用していると捉えることも可能な余地を残していました。(ゴールドシーンサファイアアカウントは相互フォローです。)
どうしてそうしたかと言いますと表立って独占事
実関係の揉め事を起こす事がその時点では発見者・各輸入者・各顧客だれのためにもならないと考えたからです。ただし弊社自体は確実に正規ルートで仕入れておりますので個々のお客様に証明することは容易でした。(資料集などがございます。)
そして2月の販売開始からほどなくして、4月後半にゴールドシーンサファイア証明書が現れました。
投稿当日に存在には気づき、これは対処が必要だと考えていた矢先にお客様からもどうにかして欲しいという連絡を受け、慎重に事実確認をしていくこととなりました。
特に問題だった部分は
「ゴールドシーンサファイアの発見者の意向で
日本に於いて販売されるルース・製品には全て 『 ゴールドシーンサファイア証明書 』が付属 する事となりました」「今後日本で販売されるルース・製品で 『 ゴールドシーンサファイア証明書 』が 付属しない物は、発見者が認める ゴールドシーンサファイアではありません」
です。これは遠回しにこのカードがないものは非正規の品であるという話になってしまいますので否定をおおやけの場でする必要がありました。
まずはゴールドシーンの会社にメールをしていましたがコロナウイルスの影響で連絡が付きにくく時間がかかりました。
最終的にはそれに気づいたKhan氏と電話で話しました。
その時点でお聞きしたのは「すべての特殊な契約は存在していないし署名もない、カードの存在も知らない。あなたは自由にどこに売っても何を作っても大丈夫。私があなたに直接販売したのだから。」との事でした。(本当はもっと長いけど要約です。)
そして誠に不本意ではありますが口頭での説明は後で言った言ってない問題になることもあるので録音させていただきました。
特に海外取引はリップサービスがとても多い点が要注意です。
なお、この証拠を残しているという点はSNSでは伏せていましたので、上記と同じ内容のアドバイスを数名いただきました。ご心配ありがとうございます。やはり証拠は残しておいて正解だったと思います。
とりあえず事実確認が完了し、いよいよメッセージを送ることにしました。
まずは「発見者」で統一なさっていたので、その点は隠したいのかと思い相手に合わせて投稿しました。
残念ながらそれには返事がなく別投稿をなさっていたので仕方なく分かりやすくするためにKhan氏の名前を登場させました。
最終的にはいくつかの投稿全てに返事はなく、正面からの話し合いは不可能でした。
そして数日が経過し本日新たな投稿があった中で最終的に【独占は事実上成立していないけど、独占という言葉を使うことをKhan氏から承認してもらった】という状態であると私は解釈しました。
念のため確認に電話してみたところKhan氏は非常に元気がなく、この問題で煩わせてしまったことを申し訳ないと思いました。
そして今後も変わらず弊社がKhan氏から仕入れることができる点は確認できました。
いつも元気なはずがあまりに元気がなく、もはや声も聞き取れないレベルでしたので、あといくつか確認したい点についてはメールを送るからよろしくということにしておきました。
<現時点で考えられる状況>
1:契約書は存在していないが、独占できるよというリップサービスは行っていた。そして今回そこが問題となり大きな取引先を失いたくはないのでカードをホームページに掲載することを承諾した。
2:契約が成立していたが、契約を守っていなかった。
このどちらかでしょう。
なお、Khan氏は「日本人のジュエリー作っている会社であなたはオンリー、優美堂は石売ってる会社としてオンリー」などとTucsonでも仰ってましたのでオンリーという言葉を深刻にとらえていなかった可能性が高いと推測します。(しかも他のジュエリーデザイナーも仕入れ歴あるという事、私は知ってましたからね。)
あと、発見者の意向で作成されたというのは疑問が残ります。
なぜなら日本語のみで書かれたカードのチェックを発見者がすることは不可能かと。
ただし、カードの文章を読むと分かるのですがカード自体には独占である旨が盛り込まれていないのです。
それに付随したTwitterの文章のみが問題であります。
カードの文章自体に異論はありません。
最終的に優美堂様から本日発表なさった文章につきまして、若干の納得いかない点はあるものの弊社としましては一番重要である「発見者から直接仕入れた場合は非正規ルートでは無い」という点が盛り込まれておりますので一件落着といって良いのではないかと思います。
なお、少し似ている石を「ゴールドシーンサファイア」として販売することが問題という点は完全に同意します。弊社は元々別の見え方をする金色の現れるサファイアにつきましては鑑別のコメント欄にも出てくる「ゴールデンシーンサファイア」を用いておりました。
ゴールドシーンサファイアについては昨年夏からもやもやしていた方が多い事は存じております。
今後、その面白く美しい輝きをもう一度純粋に見ていただけるように販売側は透明性を保っていけるように努力したいと思いますので、いつかの機会にぜひ実物をご覧くださいませ。
今後ともゴールドシーンサファイアをよろしくお願い致します。